Linuxゲリラ戦記

「これが僕達二人の愛の力で作ったディレクトリなんだね……」
「このディレクトリの名前、何にしようかしら?」
「君の名前と僕の名前から一文字ずつ取ってつけるっていうのはどうだい?」
「素敵……」

左を向いているペンギンみたいなキャラクター、ナックス

20.新しくディレクトリを作る。mkdirコマンド

ナックス「さて16.Lnuxのエロ欲望はWindowsのゲーム欲望を凌駕するで手に入れた画像はおそらくあなたのホームディレクトリかDesktopディレクトリにあることでしょう。しかし、こいつは非常にまずい」

デビー君「なんで?」

ナックス「実はディストリビューションによっては、同じパソコンを使っているLinuxユーザーはcdコマンドを使って簡単に他のLinuxユーザーのホームディレクトリへ移動、及び中身を覗くことが出来るのです!」

デビー君「えぇっ!?そんなバカな!!LinuxはWindowsよりもセキュリティが高いって聞いたことがあるよ!?」

ナックス「もちろん、最初から覗けないようになっている場合も多々ありますし、ちゃんと設定すれば簡単に覗けなくすることが可能です」

デビー君「ん?でも冷静に考えてみればあの画像は覗かれても特に問題は──」

ナックス「というわけで、今回はとりあえず画像を隠すための新しいディレクトリを作ってみましょう」

ナックス「ディレクトリを作成するコマンドはこうです!」

$ mkdir 新しく作るディレクトリのディレクトリ名

デビー君「え?ディレクトリってrootユーザーじゃなくて一般ユーザーから作れるの?」

ナックス「はい。基本的には一般ユーザーでも作れます。ですが、ディレクトリを作る場所によって(例えば/ディレクトリ[ルートディレクトリ])はrootユーザーでないとディレクトリを作れない場合があります。rootユーザーでしかディレクトリを作れない場所、というのは基本的に『普通、ここであんまりディレクトリを作っちゃダメだよね……』っていう所です。一般的には自分のホームディレクトリが新しくディレクトリを作るのに一番無難な場所です。『画像ファイル専門のディレクトリ作りたいなー』とか『音楽ファイル専門のディレクトリを作りたいなー』とか『なんか色々ファイルが増えたからとりあえず適当にディレクトリを作って整理するかー』っていう時にはぜひ自分のホームディレクトリでmkdirコマンドでディレクトリを作りましょう」

ナックス「今回の例ではとりあえず自分のホームディレクトリでprivateと言う名前のディレクトリを作ってみます」

デビー君「ん?ディレクトリの名前は英語じゃないといけないの?」

ナックス「いえ。日本語でも基本的には問題はありません。が!『真のCUI環境(12.これが本当のCUI環境だ!(コンソール・端末))』においては問題があります」

デビー君「あぁ。あの例のCtrlキーとAltキーを押しながらF1キーを押すと出るやつだね?」

ナックス「そうです。あの環境においては基本的に日本語が使えず(使えるパソコン、また、使えるようにする方法もあるそうです)文字化けします。なので、出来れば英語でディレクトリを作るのがお勧めです」

ナックス「あー。でも考えてみれば、こういう『日本語はできるだけ使わないで』とか小さな所で少しずつ初心者ユーザーをLinuxから遠ざけてるんだろうな……。ごめんなさい。『日本語でディレクトリ作るぜ!』って人は日本語でも構いません」

ナックス「というわけで、ホームディレクトリへ移動(基本的にCUI環境を立ち上げれば最初からホームディレクトリにいますが念のため)!」

$ cd ~

ナックス「そしてmkdirコマンドでprivateディレクトリを作成!」

$ mkdir private

ナックス「最後にlsコマンドで本当にディレクトリが出来たか確認!」

$ ls

デビー君「おぉー。出来とりますなー」

ナックス「ちなみに、以下のようなコマンドで、自分がどのディレクトリにいても自分のホームディレクトリの下にprivateディレクトリを作れます」

$ mkdir ~/private

デビー君「へー」

ナックス「mkdirという名前は、make directory(ディレクトリを作る)という英文から来たものです。覚えやすいですね」

ナックス「次回は今回作ったprivateディレクトリの中に、画像ファイルを移動させる方法を解説します(21.ファイルを移動するmvコマンド。Tab補完)」